相続に関する基礎知識

相続の手続きについて

今日のテーマは、「相続の手続き」についてです。

相続の手続きに関するお悩み

相続が実際に起こった方から相談を受けると、良く耳にする言葉があります。

それは「どうしていいかわからない」「なにから始めればいいですか」「費用はどのくらいかかりますか」ということです。

  • どうしていいかわからない
  • なにから始めればいいですか
  • 費用はどのくらいかかりますか

相続の手続きに必要な書類

相続が起こると相続の手続きが必要になります。
手続きの種類というのは何十種類もあり、揃えなければならない書類も沢山あります。

相続の手続きを行う際に必ず準備していただく書類をご案内します。

亡くなった方の必要書類
  • 出生から死亡までの全ての戸籍謄本(除籍・原戸籍)
  • 住民票又は戸籍の附票(最後の住所地記載のもの)
  • 名寄帳(共有分も含めて)

誰が相続人なのかわからないため、相続人が誰なのかを確定するために生まれてから亡くなるまでの戸籍が必要になります。

名寄帳は、不動産の一覧表で、その市町村で所有している全ての不動産が載っている書類です。
毎年5月頃に自宅に届く「固定資産税の納税通知書ではダメですか?」という質問もよくあるのですが、固定資産税の納税通知書は税金を課税するために通知をしているものなので、税金がかからない公衆用道路や、墓地等の不動産は記載されてこないです。不動産の漏れが後で見つからないためにも、名寄帳を取っていただくことをお勧めします。

相続人の必要書類
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑登録証明書
  • 住民票(不動産を相続する方のみ)

印鑑登録証明書については金融機関・証券会社の手続きを行う際に必要ですが、金融機関・証券会社毎の有効期限が定められているため、遺産分割協議が終わり実際に手続きを行う際に書類の取得をしていただくと、取り直しをする必要がありません。

遺言書の有無を確認

まず最初にしていただきたい事は、遺言書の有無の確認です。

遺言書が有る場合は、遺言書の種類の確認もする必要があります。

自筆証書遺言なのか、公正証書遺言なのかで手続きが変わってくるからです。

自筆証書遺言の場合は、令和2年7月10日から全国の法務局で開始された「自筆証書遺言書保管制度」で保管がないものはそのままでは手続きに使えないため、相続人が家庭裁判所で遺言書の検認という手続きが必要になります。検認は遺言書が確かに存在したという事を証明する行為で、遺言書の有効性を判断するものではあり
ません。

検認が無事に終わり、遺言書の効力が有効である場合に、ようやく名義変更の手続きに進めます。公正証書遺言は公証役場で公証人という法律のプロが作る遺言であるため、検認の手続きはなく内容についても不備がないため、そのまま手続きを行うことができます。ですので、弊社でも公正証書遺言をお勧めしています。

期限のある手続きに注意

相続手続きの中でも期限が決まっている手続きがあります。

相続が起こったことを知った日から3ケ月以内に期限が到来するのが相続放棄です。

相続放棄は3ヶ月以内に期限が到来

よく私は、前に相続放棄をしたことがあるという言葉をお客様から聞きますが、財産を相続しなかったということで、法律上の相続放棄とは意味合いが違います。

法律上の相続放棄とは、家庭裁判所に相続放棄の申し立てを行い、私は元々相続人ではないため、今回の相続は関係ありませんという手続きを行います。相続放棄はプラスの財産よりマイナスの財産が多く、借金の肩代わりをしたくない場合等に使われることが多いです。

4ケ月以内に期限があるのが、所得税の準確定申告です。

所得税の準確定申告は4ヶ月以内に期限が到来

毎年確定申告をしている方の場合、通常1月1日から12月31日の1年分の確定申告を行いますが、年の途中で亡くなってしまった場合、1月1日から亡くなった日までの確定申告を行って税金の精算を行う必要があります。これが所得税の準確定申告です。

最後に、死後10ケ月以内に期限が来るのが、相続税の申告です。

相続税の申告は10ヶ月以内に期限が到来

相続税がかかるほどの財産をお持ちの方は、10か月以内に税務署に申告書を提出し、税金も原則現金で納める必要があります。

相続の手続きの流れ

相続の手続きの一般的なおおまかな流れについてご説明します。

相続の手続きの流れ
    1. 遺言書の有無の確認

    1. 戸籍より相続人の確定

    1. 財産の調査

    1. 遺産分割協議(遺言が無い場合)

  1. 相続財産の名義変更

今回は相続手続きをテーマに取り上げましたが相続手続きの中には不動産の名義変更や、税金の申告が必要となる場合が有ります。
ご自身でも手続き可能ですが、専門家に頼まないと難しい場合があります。
手続き費用全体でいくらかかるかわからないため、できれば一度専門家に相談をして、事前に見積りを取得し、手続きのアドバイスをもらうことをお勧めします。

 

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税理士法人イワサキ
当税理士法人では20年以上前から相続専門の部署を設け、これまでに相続手続きから相続税申告、また、遺言や贈与等の生前対策でもたくさんのお客様をサポートしてきました。 当法人の最大の特徴は、相続の総合病院であるということです。健康診断の代わりに事前調査を行い、病院の先生の代わりに専門家が対処いたします。 「相続ってなにをするの?どこに問い合わせればよいの?」 「相続で将来もめたくないけど…」 という方は、ぜひお問い合わせください。 また、相続に関するセミナーも、静岡市と沼津市で毎月開催しています。直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。
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