「贈与でよくある質問」最後の質問は、「贈与はいつ実行すればいいんですか」です。
適切な贈与のタイミングとは
適切な贈与のタイミングというのは、それぞれの置かれている状況に応じて変わってきます。
まずは現状分析をしっかりと行なって、適切なタイミングで有効な贈与をしてもらいたいです。
特に、あげる側ともらう側のタイミングの問題もあります。お金がちょうど必要になる時期にもらうと喜ばれ、あげる方も満足できることがあるかもしれません。
贈与のタイミングと相続対策
贈与のタイミングですが、まずは現状分析をしていきます。その上で相続対策を立てていくことになります。
相続対策は、下記のような3本柱があります。
優先順位で考えると、お勧めは「１．争族対策、２．納税資金対策、３．節税対策」の順です。
1番、2番、3番ということで、まずは争い防止をしっかりやっていくことが大切です。
１．争族対策
- 争続対策
- 納税資金対策
- 節税対策
相続対策３本柱の１つ目「争族対策」は、もめないための対策です。
家族がもめないように事前対策をしていくこと、例えば、遺言などがあります。
財産を引き継ぐ時に、家族がもめてしまって兄弟の仲が悪くなって、もう二度と会わないとなってしまっては何のための相続だったのかとなってしまいます。まずはもめないようにしておくことが一番大事だと思います。その上で、納税資金が足りているのかというところを見ていきます。
２．納税資金対策
納税は原則として期限があります。待ったなしで期限が来てしまうので、納税資金が準備できるのか検証して対策を立てていきます。
現状のままで足りるか、これから何らかの手だてをして用意していかなければいけないのか、将来的に土地を一部売らなくてはいけないのかなどをみていきます。
納税資金の目処や道筋が見えてきたところで、さらに節税対策を組み合わせていき、少しでも納税を減らしていこうという流れになります。
３．節税対策
３つ目は節税対策です。
税金を安くするために贈与も非常に有効な対策になりますが、節税対策でいうと、贈与は優先順位は後ろの方です。
あくまでも贈与でやる場合には、贈与税を考えておかないといけません。
ご参考：「贈与でよくある質問その４：不動産は持っていたくないから、どんどん贈与していこうと思うんだけど」
具体的には相続税と贈与税の税率を比較して、税率が低い範囲であれば贈与を実行していく考え方になります。まずは贈与以外の対策で相続税を低くしているか、相続税の実効税率を下げていくことを考えます。
下がった相続税の実効税率に対して、それよりも低い贈与税の税率の中で少しずつ贈与を実行していくことになります。贈与を一番最初に考えるというより、贈与は一番最終段階として検討して、長時間かけて実行していくということをお勧めしています。
相続対策のまとめ
節税対策を一番に考えてやっていきたい方が多いですが、やはり優先順位としては、説明してもめないための対策、納税資金の対策そして節税対策という形でやっていただくのをお勧めしています。
特に、遺言は、1番目の「争い防止の対策」として非常に有効なものなので、是非役立てていただきたいと思います。
よくある相続の質問について【まとめ】
「よくある質問」からということで、６つ案内をしてきました。
生前贈与、遺言どちらも、まずは現状分析をすることが大切です。その上で、一番効果的な方法もしくは、争いを防止するために有効な方法を検討していく必要があると思います。
もめないためにも、家が繁栄を続けるためにも税制面も含めた慎重な検討が必要になります。
そのために、まず相続の専門家に現状分析を依頼して有効な対策の手助けになればと思います。
さらに詳しい内容やご自身のパターンが当てはまるかなど、一度お問い合わせ下さい。ご相談は無料です！
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