いつか考えなければならないことの一つに相続にあります。
皆さんは相続について今どんなことを知っておきたいですか。
それは損をしないための知識ではないでしょうか。
そこで毎月第2第4木曜午後5時からは、沼津市大岡にありますイワサキ経営より、税理士の先生や現役バリバリの相談員とともに、相続について損をしないために知っておきたいことをパーソナリティーの神田あや乃さんと一緒にお伝えしていきます。
地域の皆様に愛されて45年、イワサキ経営グループの提供でお送りしますコーストFM「イワサキ経営相続相談室」第134回（2020年放送）は、円満な相続の話です。
お豆腐屋さんの相続ケース
相続ってどうしても財産がメインの話になってきます。
財産を引き継ぐなかで、残念ながら親族同士で争ってしまうケースもあります。
今まで相談させていただいて、思い出に残る方はたくさんいらっしゃいます。
その中でも、今回は、お豆腐屋さんの相続の話をさせてもらおうと思います。
代々続くお豆腐屋さんでお父様が亡くなられ、ご長男さんが相続人ということで、ご相談をお受けしました。家業のお豆腐屋さんは、ご長男さんが引き継いでいました。
お母様は残念ながら亡くなられていました。お姉さんが二人いらっしゃって、二人とも結婚されているので、一緒には住んでいませんでした。
たくさん財産があるという感じではなくて、普通のごく一般的な財産です。財産の整理を、淡々と手続きをさせていただいていました。
豆腐屋さんって朝が早いんですよね。
ある日、「お豆腐屋さんって大変ですよね」と聞いてみたんです。
すると、ご長男さんが「ずっと父親の姿を見てきたから、大変だと思わない」と言ったんです。
私は、これこそ本当の相続だと思いました。
本当の意味での相続とは
セミナーなどでお話をさせてもらうとき、相続をメダルの色に例えることが多いです。
メダルの色は、金銀銅の３種類があります。
銅メダルは、「財産」です。
一生懸命働いて、蓄えて、次の世代に残すことはすごいことですが、本当の相続っていう意味では財産が一番ではないと思います。財産のほかに遺すべきものがあると私は思っています。
２番目の銀メダルは何かというと、「思い出」です。
次の世代に、思い出をどれだけ遺すかということも大事です。
その思い出を胸に、遺された方も前を向くことができますからね。
最後の金メダルは、私は「生き様」だと思っています。
相続の「相」は、「木偏に目」って書きます。
相続とは、人の姿を受け継ぐのが本当の意味ではないかと思います。
相続というと、どうしても財産のことが中心になりがちです。
本当の相続というのは、亡くなった人の生き方ではないかと思うわけです。
お豆腐屋さんのケースで言えば、父親の姿を見てそれを自分が引き継いで、また次の世代に遺していくーこれこそ本当の意味での相続じゃないかなと感動しました。
当然その財産を遺すことも立派です。
父親や母親との思い出を子どもたちに伝える、そういう思い出を遺すのも素晴らしいことです。
相続っていうのはその人の生き様であったり姿生き方を残すこれが本当の相続じゃないかなと思うんですよね。
なにを遺すかー野村克也監督の言葉
昨日お亡くなりになられた、野村克也監督の言葉で感動した箇所があったので紹介させてください。
人生何を遺していくかについて、野村監督は「上中下」とわけています。
財を遺すのは、「下」
中は「業」を遺すこと。家業や仕事は、財を遺すより少し上です。
では、一番大事なのは何かというと「人を遺す」ことだとおっしゃっています。
要するに人を育てることです。
野村監督は、そういう生き方が一番重要なことで、自分の経験を人に伝えていくーそれが一番重要なことだよっていうふうにおっしゃっていました。
ほんと素晴らしいと思います。
相続に関わる仕事をさせていただくと、いろんな家庭を見させていただきます。
今お話したお豆腐屋さんのような本当に素晴らしいご家庭もありますし、残念ながら財産で揉めて感情的になり、兄弟が疎遠になるケースも見てきました。
もめる相続にならないために、遺す人の生き様や思いを伝えていくことが重要だと考えます。
私はそういう意味で、スタッフに恵まれているなぁと思っていますし、とても助かっています。相続も、最終的には、遺す人の思いが一番なのではないでしょうか。
税理士法人イワサキの相続税サービスメニューは、こちらからご確認いただけます。
初回の相談料は無料にて承っておりますので、いつでも遠慮なくお問い合わせください。
相続の準備をしている方へ
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