確定申告

【令和5年分確定申告】変更点と提出方法について

令和5年分の確定申告の提出期限が2/16(金)〜3/15(金)となっております。
また、個人事業者の消費税等の申告・納付は、4/1(月)までとなっています。

令和5年度の確定申告の変更点は主に3つあり、第二表の記入方法に注意が必要です。
また提出方法や静岡県の提出会場についても詳しくみていきます。

令和5年度確定申告の変更点

1、第二表の変更:親族欄の記入方法の変更

第二表の親族欄:配偶者や親族に関する事項(20〜23)の障害者・国外居住・住民税・その他」に該当する場合は○を記入する点が変更になります。

これまで、扶養控除は日本国内に居住する親族に限らず、国外に居住する親族にも適用されていました。しかし、令和5年度の改正により(2023年1月)、国外居住の親族に関する扶養控除の要件が変更され、より厳格な基準が適用されるようになりました。

具体的はには、年収48万円以下で16歳以上の扶養親族であれば、国外居住であっても扶養控除の対象となっていたのが、法改正後、30歳以上70歳未満の国外居住親族に関しては、扶養控除を受けるための追加要件が設定されました。
この年齢層の親族は、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

①日本国内に住所や居所を持たなくなった者で、留学のために国外に居住している
②障害者である
③扶養控除の対象者からその年に38万円以上の生活費や教育費を受け取っている

このように、扶養控除の対象となるためには、親族が留学生であるか、障害者であるか、あるいは特定の金額以上の生活費や教育費を受け取っていることが必要となり、これまでよりも詳細な条件が求められるようになりました。

令和5年度の確定申告では、第二表の親族欄:配偶者や親族に関する事項(20〜23)の障害者・国外居住・住民税・その他」に該当する場合は、○を記入する必要があります。

2、第二表の変更:株式申告不要の削除

上場株式などの配当所得等を申告するにあたって、令和4年分までの所得税と住民税で異なる課税方式の選択が可能でしたが、令和5年分からは所得税と住民税で課税方式を一致させることとなりました。
これにともない、「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」欄が削除されました。

令和4年分までは、上場株式などの配当所得等の申告は、「総合課税」「申告分離課税」「申告不要制度」と、所得税と住民税で異なる課税方式を選択することが可能でした。
つまり、納税者は、所得税で総合課税または分離課税を選択し、住民税では申告不要を選択することができました。
これにより、所得税では確定申告を行い、還付を受けることが可能であり、同時に住民税では配当所得を申告せず、国民健康保険料の増額を避けることができました。

しかし、令和5年分からは、所得税と住民税の課税方式を一致させることとなり、確定申告書の「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」欄が削除されました。
所得税で申告不要を選択した場合、住民税でも申告不要となります。また、所得税で総合課税や分離課税で確定申告を行った場合は、住民税でも同様の課税方式が適用されます。

3、消費税のインボイス制度の導入

インボイス制度に登録した事業者は、令和5年10月〜12月の消費税及び地方消費税の申告が必要になります。

インボイス発行事業者の登録をした方は、課税売上高が1,000万円以下であっても、消費税の申告が必要です。

インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者になった場合は、「2割特例」の適用が可能になります。
「2割特例」とは、消費税納付税額を2割にすることができる制度で、3年間適用することができます。

2割特例を含む消費税及び地方消費税の確定申告書の記入方法について、詳しくは以前にも書きましたので、参考にしてください。
【令和5年度確定申告】インボイス事業者の確定申告(消費税)について

申告書の提出方法

確定申告書は、以下の方法で提出ができます。

  1. 郵便で所轄税務署または業務センターに送付
  2. 所轄税務署の受付または確定申告会場に持参
  3. e-Taxで申告

1、郵便で所轄税務署または業務センターに送付

令和3年7月から一部の税務署を対象に、業務センターとして内部事務を専門に取り扱う部署への郵送が可能になっています。
ただし、申告書を直接業務センターに持ち込むことはできないので、注意してください。
また、e-Tax(データによる提出)は、所轄税務署に送信してください。

静岡県の業務センターは、以下の2箇所となっています。

名称 所在地 対象署
名古屋国税局
業務センター
清水分室
〒424-8783
静岡市清水区松原町2番15号清水合同庁舎
清水、藤枝
名古屋国税局
業務センター
浜松西分室
〒430-8584
浜松市中央区中央一丁目12番4号
浜松西、浜松東、島田、磐田、掛川

業務センターでは、相談業務や現金による国税の納付、申告書用紙の送付依頼などの業務は行っていないとのことです。
これらは、所轄税務署に依頼するようにしてください。

詳細についてはこちらを参照してください。
【国税庁】税務署の内部事務のセンター化について(名古屋国税局)

2、所轄税務署の受付または確定申告会場に持参

静岡県中部・東部の確定申告会場は以下のとおりです。
基本的に土日祝は行っておりません。

確定申告の静岡県東部の会場

静岡県 静岡 ツインメッセ静岡 南館 大展示場A 静岡市駿河区曲金三丁目1番10号 2/16(金)〜3/15(金)まで
清水 ツインメッセ静岡 南館 大展示場A 静岡市駿河区曲金三丁目1番10号
島田 島田市地域交流センター歩歩路(ぽぽろ)多目的ホール 島田市本通三丁目6番の1
掛川 JA掛川市茶業研修センター 掛川市千羽609-1
藤枝 焼津市総合体育館(シーガルドーム) 焼津市保福島1050番地
沼津 キラメッセぬまづ 市民ギャラリー(プラサ ヴェルデ内) 沼津市大手町一丁目1番4号
三島 三島商工会議所 1階さんしんみゅうくんホール(TMOホール) 三島市一番町2-29
富士 富士市交流プラザ 富士市富士町20-1
熱海 熱海税務署 熱海市上宿町14番15号
下田 下田市民スポーツセンター(サンワーク下田) 下田市敷根761

入場には整理券が必要ですが、提出のみの場合は整理券は必要ありません。
また、相談を希望される方は入場整理券が必要です。

入場整理券には、当日各会場で配布する方法と、LINEで事前発行する方法があります。
当日配布する入場券の配布状況はこちらから確認ができます。

【国税庁】各税務署の確定申告会場のご案内

LINEで入場整理券を事前発行する方法

①以下のQRコードを読み込み友だちを追加する
②「トーク」画面から「相談を申し込む」をタップする
③税務署や来場希望日を選択
④内容を確認して「申込」をタップ

3、e-Taxで提出する

確定申告会場への提出は混雑するため、国税庁はe-Taxでの提出を推奨しています。
e-Taxを利用することで、効率化ができ、紙での提出方法に比べて時間と労力を節約できます。

国税庁の「令和5年分の確定申告特集」では、e-Taxでの確定申告やふるさと納税をした方への動画解説などがあります。

そのほか以下の内容が掲載されています。

ヒューマンエラーを最小限に抑える上でも、e-Taxでの申告書提出は大いに役立ちます。
国税庁は、チャットボット(ふたば)を用意して質問に回答できる体制を作っています。
24時間質問ができるので、いつでも気軽に利用ができます。
こちらも活用して、スムーズな申告をしていきましょう。

まとめ

令和5年度確定申告の変更点と、提出方法について解説しました。

昨年10月からインボイス制度が始まりました。登録した事業者は、今回の確定申告では消費税及び地方消費税の納付を行っていきましょう。
積極的にe-Taxを利用して、電子化をすすめスムーズな申告をしていきたいものです。

 

わからないところ、もっと詳しく知りたい方など、ぜひご相談ください。

詳しいことは、一度お問い合わせ下さい。ご相談は無料です!

ABOUT ME
税理士法人イワサキ
当税理士法人では20年以上前から相続専門の部署を設け、これまでに相続手続きから相続税申告、また、遺言や贈与等の生前対策でもたくさんのお客様をサポートしてきました。 当法人の最大の特徴は、相続の総合病院であるということです。健康診断の代わりに事前調査を行い、病院の先生の代わりに専門家が対処いたします。 「相続ってなにをするの?どこに問い合わせればよいの?」 「相続で将来もめたくないけど…」 という方は、ぜひお問い合わせください。 また、相続に関するセミナーも、静岡市と沼津市で毎月開催しています。直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。
相続税サービスメニュー


税理士法人イワサキの相続税サービスメニューは、こちらからご確認いただけます。

初回の相談料は無料にて承っておりますので、いつでも遠慮なくお問い合わせください。

相続税サービスメニューへ


相続の準備をしている方へ

相続対策は、実際の相続の現場を多く経験した者しかわからないことがたくさんあります。

イワサキでは公平・中立な立場でお客様の視点に立って、相続税対策や土地の有効活用を分析・提案しております。

相続対策サービスメニューへ


相続セミナー情報

税理士法人イワサキでは、毎月静岡市と沼津市で、相続に関するセミナーを開催しています。

直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。

セミナー情報一覧へ