オンラインでの申告方法、手順
今年もコロナ禍での確定申告となります。確定申告のオンライン化が進んでおり、オンライン(e-Tax)の利用率は55.2%(所得税申告)とのデータが公表されています。(令和3年10月発表、国税庁)
確定申告会場の混雑回避やコロナの影響もあり、e-Taxの機能はどんどん充実しています。
令和3年度(2022年)は、スマートフォンでできることが増えました。
これからe-taxで申告しようとしている人がどのように申告すればいいか解説していきます。
e-Taxでの申告の手順は以下の通りになっています。1つずつ説明します。
- 利用者識別番号を取得する
- 電子証明書の取得
- 入力する
- データを送信する
1.利用者識別番号を取得する
利用者識別番号を取得します。
その方法が6つありますのでご紹介していきます。
- ①マイナンバーカードで取得する
- ②e-taxの開始(変更届)届出書作成・提出コーナーから作成する
- ③マイナポータルから連携
- ④ID・パスワード方式の届出を作成・送信する
- ⑤税務署でID・パスワード方式の届出をする
- ⑥書面で取得する
①マイナンバーカードで取得する方法
マイナンバーカード方式は、【1】PCで取得する【2】スマートフォンで取得するの2種類があります。
【1】PCで取得する
PCの場合は、マイナンバーカードと、ICカードリーダライタを用意します。
ICカードリーダライタにマイナンバーカードを差し込んで、読み込ませます。
今まではICカードリーダライタのみでしか登録できませんでしたが、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンでマイナンバーカードを読み取って登録できるようになりました。
マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンをお持ちの方は、わざわざICカードリーダライタを購入しなくても良いので便利になりました。
確定申告の「受付システムログイン」画面から、登録します。
【2】スマートフォンで取得する
「e-Taxソフト(SP版)ログイン」画面からスマートフォンでマイナンバーカードを読み取る方法です。
用意するものは、マイナンバーカードとスマートフォンです。
②e-Taxの開始(変更届)届出書作成・提出コーナーから作成する
事業を開始するときに「開始届出書」を作成します。
そのときに、利用者識別番号が発行されます。
「開始届出書新規」というところから作成できます。
③マイナポータルから連携
マイナポータルの「もっとつながる」機能からe-taxと連携させる方法です。
マイナンバーカードでマイナポータルにログインすることで、利用者識別番号と暗証番号を入力せずに、申告できるようになります。
用意するものは、マイナンバーカードとマイナンバーカード読み取り対応のスマートフォンです。
④ID・パスワード方式の届出を作成・送信する
確定申告書作成コーナーで、マイナンバーカードを使って利用者識別番号を取得する方法です。
用意するものは、マイナンバーカードとICカードリーダライタです。
こちらはパソコンのみの対応です。
⑤税務署でID・パスワード方式の届出をする
税務署で本人確認を行ない、利用者識別番号を発行してもらう方法です。
運転免許証などの本人確認書類が必要です。
⑥書面で取得する
「電子申告・納税等開始(変更届)の届出」から用紙をダウンロードし、必要事項を記載して、税務署に郵送か持ち込む方法です。
郵送で利用者識別番号が送られてくる方法です。
2.電子証明書の取得
次に電子証明書を取得します。
電子証明書を取得する場合は、マイナンバーカードの「署名用電子証明書」(英数字6文字以上16文字以下)のパスワードが必要です。
マイナンバーカードを作成したときに設定したパスワードは3種類あり、確定申告ではそれぞれ必要になってきます。
e-Taxページにその詳細がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
3.入力する
用意ができたら、いよいよ確定申告の入力です。
確定申告は、確定申告書作成コーナーから申告します。
*freeeや弥生会計、Money Forwad確定申告などからもオンラインで確定申告ができます。今回は「確定申告書作成コーナー」での方法をお伝えしていきます。
「税務署への提出方法を選択」に必要な情報を入力した後、作成する申告書等を選択します。
①所得を入力します
それぞれの事業所得を入力します。
- 事業所得・・・営業(卸売業・小売業・飲食業・建設業・士業・サービス業など)と農業
- 不動産所得・・・土地建物、不動産や権利などの貸付から生ずる所得
- 総合課税の利子所得・配当所得・・・預金等の利子など
- 給与所得・・・給料賞与・賃金など
- 雑所得・・・公的年金の雑所得・業務に係る雑所得(原稿講演料など)・生命保険の年金・暗号資産取引などによる所得
- 総合課税の譲渡所得・・・譲渡した資産を取得してから譲渡するまでの保有期間
- 一時所得・・・競輪競馬の払戻金・生命保険の一時金・損害保険の満期返戻金など
入力すると合計が自動計算されます。
②所得控除の入力
次に所得控除の入力です。
該当する控除を埋めていきます。
- 雑損控除
- 医療費控除
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 生命保険料控除
- 地震保険控除
- 寄附金控除
- 寡婦・ひとり親控除
- 勤労学生控除
- 障害者控除
- 配偶者控除
- 配偶者特別控除
- 扶養控除
- 基礎控除
③税額控除等の入力
災害減免額などの税額控除がある場合は、それぞれ入力していきます。
④その他の控除額の入力
その他の項目を入力します。
専従者給与(控除)額の合計額
青色申告特別控除額の入力
計算結果を確認します。
4.データを送信します
送信準備をします。
決算書の提出方法などを選択します。
マイナンバーカードを利用してe-Tax送信します。(署名用電子証明書のパスワードが必要)
このとき2次元バーコードの読み取りが2回あります。
送信するボタンを押して、データを送信します。
出典: 令和3年分「確定申告書作成コーナー入力マニュアル」より
確定申告オンライン(e-Tax)での申告方法まとめ
オンラインでの確定申告は、マイナンバーカードとの連携や電子証明書の取得など、初めて申告する場合は工程が多いですが、「一度やってみると慣れる」というお声もあります。
この機会にぜひ、e-Taxでの申告をお考えになってはいかがでしょうか。
わからないことなど「プロに任せて安心したい」という方は、ぜひ一度税理士にご相談ください。
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