相続相談室

動画つき:相続相談室より-相続法改正についてその3「預貯金の仮払い制度」「相続人以外の者の貢献を考慮するための方策」(COAST-FM 2019.7.25放送)

いつか考えなければならないことの一つに相続にあります。
皆さんは相続について今どんなことを知っておきたいですか。
それは損をしないための知識ではないでしょうか。

そこで毎月第2第4木曜午後5時からは、沼津市大岡にありますイワサキ経営より、税理士の先生や現役バリバリの相談員の方とともに、相続について損をしないために知っておきたいことをパーソナリティーの神田あや乃さんと一緒にお伝えしていきます。

地域の皆様に愛されて45年、イワサキ経営グループの提供でお送りしますコーストFM「イワサキ経営相続相談室」第122回(2019年8月放送)は、相続法改正の第3弾「預貯金の仮払い制度」についてお伝えしていきます。

今日は3回シリーズの3回目、残りの改正をお話します。

今日のポイントは2つありまして、1つが、遺産分割に関する改正である「預貯金の仮払い制度」というものが新しく始まりました。

預貯金の仮払い制度について

前提として、「相続が生じる」とは、相続人の皆さんが話し合いをして、ようやくお金を引き出せるという状態なんです。

それが、今回の法律が変わりまして、一つの金融機関に対して、要件はいろいろありますけど、その要件を満たしていただいた場合に、相続人様お一人から単独で上限150万円、すぐに金融機関から引き出すことができます。

亡くなった方の預金口座は、今までは全員の相続人の合意がないと払い戻しができませんでした。亡くなったあとに預貯金が必要な場合、銀行に亡くなった旨を伝えると、当然、預金口座というのは出し入れできないようになっていました。法律上相続人共有の持ち分、全員のものという扱いになるため、勝手に出し入れできなくなるんです。

これを引き出すには、相続人全員合意のもと、印鑑などを揃えてお願いをしないと引き出せなかったんです。

それが、今回の「預貯金の仮払い制度」では、相続人全員の合意がなくても、相続人1人の申し出で、150万円という限度額の中で払い戻しができるようになる制度が始まったんです。

神田さん
神田さん

1人150万円ということは、3人いたら450万円?

そうです。
厳密にいうと150万円は最大なので、計算のしかたは、相続開始時の預貯金の金額×1/3×仮払いを求める相続人の法定相続割合となりますが、最大で150万円が限度となります。

これが新しく始まった改正で、2019年7月1日から開始されています。

相続が発生し、お金が必要だけど他の相続人が協力してくれないときなど、最大150万円は金融機関からお金を払い戻ししてもらえるんです。

もう一つ目が、「相続人以外の貢献を考慮するための方策」っていうのが始まりました。

相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

今までは、相続人さん以外、例えば長男のお嫁さんとかがですね、長男のお父さんをずっと介護をしていたとします。でも、今までは、お嫁さんがどれだけ頑張ったとしても何もお金とかもらえなかったんですよね。相続財産を直接的にはもらえないということがありました。

これだけお父さんのために頑張ったのに、これじゃ全く報われないんじゃないかということでしたが、今回の民放改正ではその点も組み込んでくれて、長男のお嫁さんから「特別寄与料」という請求を相続人さんに対してできるようになりました。遺産の一部をちょっともらえるということができるようになりました。

特別寄与料をいただいた場合は、相続税申告に注意

ただ、実際には、特別寄与料というのを請求した方、他の方からお金をいただいた方につきましては、その方が相続税申告など税金の申告が必要になった場合には、その特別寄与料をもらった人も財産をもらったとみなされてしまうので、その方も、また相続税申告というのが必要になってきてしまいます。

少額であっても、全体の財産の割合の中でその金額をもらった分だけは税金を納めなければいけないということにはなりますので、税金が出ない金額の場合は特に関係ありませんが、税金が出る金額の方は、ちょっと注意していただければと思います。

お嫁さんの頑張りが制度上報われるようになった

今まではその相続人以外の方が、どんなにその介護であったり療養で頑張ってたとしても、結局一言で言うと報われなかったのが現状だったんですね。

例えば多いのがその同居している長男のお嫁さん。長男のお嫁さんというのは相続権っていうのがないですから、いざ相続が発生したとしても今までは財産をもらうことができなかったわけですね。

でもこの制度が始まったことによって、相続人ではないお嫁さんとかそれ以外の親族、厳密に法律上で言いますと6親等以内の親族もしくは3親等以内の姻族という形のくくりはありますが、本当に赤の他人以外であれば、だいたいはこの特別寄与料っていうのが請求できるようになりました。

だから、今まで一生懸命旦那さんのお父さんの面倒を見てたとか、お母さんの面倒を見てた方でも、今まで貢献した割合に応じて財産をもらうことができるっていうことになったんですね。

ただ、そういった方、相続人以外でも結局は財産をもらった形になりますから、それに応じて相続税が発生する方であれば、相続税の支払い義務が発生するということになりました

これが、1つ目の大きく変わったところです。

ただ、この相続制度って、確かに今まで一生懸命尽くしてた方に対する頑張りの度合いを認めましょうって言える制度だと思うのですが、ただ逆を言えば、別の視点から見ると、揉める原因を作ってしまう一つというのが正直なところなんですよね。

神田さん
神田さん

お嫁さんが意見する力がちょっと増したかなっていう部分ですかね

今まで相続人になっても、例えば親の面倒を見ず、一緒にに暮らしてなくて親の面倒も見てなかった人っていうのも、当然相続人であれば財産もらう権利はあります。

ただ、今回の制度で、同居してて相続人じゃない方でも親の面倒とか療養看護していればそれ相当の請求ができるという感じになったっていうことになるんですけども、やっぱりこれって一つは、財産の相続において、争う原因が一つ増えたというふうに感じるところなんですよね。

実際、私の周囲でこれを請求したという方はまだいらっしゃいませんし、請求したからといって、今まで権利がなかった状況で他の相続人がすんなりとそれに応じてくれるっていうのかというのもありますし、じゃあ応じてくれなかったらどうするかというと、家庭裁判所にお願いをして申し立てをして、その特別寄与料を認めてもらうという処理が必要になってくるので、余計に争う火種を作ってしまいます。

神田さん
神田さん

そうそう、のちのちのことを考えても、あのときこうだったねーって、そういう話をずーっと何年間も言われたりして、暮らしにくくなるのかなー

それが、今回この制度の良い面でもあるけれども、ちょっと悪い面と言いますか、ちょっとこわいところもあるかな、揉める原因になりかねないのです。

神田さん
神田さん

これって、どう回避したらいいんでしょうかね

揉めない相続のためのポイントは

お世話をしてもらってた方は、お嫁さんに対して、ありがとうという感謝の気持ちを伝えることが大切だと思います。例えば、生前に感謝を込めて贈与という形で今までお世話してくれた部分をお金としてお渡しするとか、もしくは遺言書で、お嫁さんに対して財産をいくら相続させますというものをきちんと遺しておく。

そういうものがなければ、先ほどのような形で特別寄与料の請求ということをやらない限り、このお嫁さんは遺産をもらうことができませんから、やっぱり日頃の感謝の思いとかをちゃんと生前に準備して遺しておくのが重要かなというふうに思います。

神田さん
神田さん

最終的には法改正とかもあるんですけど、人間なので気持ちが大事ってことなのでしょうね。

やっぱり相続は気持ちなんですよね。今回まで3回シリーズで相続法の改正を話してきましたけれども、良くなる面、悪くなる面ってたくさんあります。

いつも僕は相続の話をするときに必ずお話するんですけども、結局、財産の分け方や争いなどありますが、最終的に気持ちなんですよ。

遺す人も引き継ぐ方も、お互いを考えつつ、財産の引き継ぎを話し合っていただくのが一番重要だと思いますね。感情的になるとどうしてもやっぱり争いになりやすいですから。

ましては相続ってなると、財産を引き継ぐ権利があってもらえるものがあればもらいたいっていうのが当然ですから、ちょっと自分の気持ちを抑えた上で、一歩引いて、財産の分け方とかを話し合うっていただくのが一番重要かなと思います。

神田さん
神田さん

気持ちが大事!
争う相続にならない秘訣!

やっぱり争うと、後々の子供や孫の代まで争うことになりますから、親類が疎遠になってしまうことになります。

法律が改正されようと、やっぱり一番重要なのは心が大事ですよね。相手を思う心、それがあれば争いなく平和に過ごせるんですよね。

神田さん
神田さん

争わないコツは…
日頃からコミュニケーションを取っている方たちでも、相続になるとちょっと変わってしまう事があるんですかね。

やっぱりそれはありますよね。
法律自体も昔は家族相続でした。

有無を言わさず長男が全部相続するっていう時代だったものが、均分相続っていうことで兄弟が平等に相続するようになったというのも変わってきました。

そういうのも大きいのですが、やっぱりその親子関係の希薄さっていうのが大きいのかな。旅立つ人が子どもたちにきちんと気持ちを伝えるっていうのが重要ですし、逆にこれを引き継ぐ子どもたちも親から考えとかそういうものを聞いておいたりとかしておいたほうが良いです。

親子間ってそういう話をしずらいところはありますが、やっぱり限りある命ですから、いつかは絶対、私もそうですけど、いつか旅立つ日がくるわけですから、争わないように、思いなどを相続人に伝えておくというのは重要かなと思います。話をしておきましょうということですね。

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税理士法人イワサキ
当税理士法人では20年以上前から相続専門の部署を設け、これまでに相続手続きから相続税申告、また、遺言や贈与等の生前対策でもたくさんのお客様をサポートしてきました。 当法人の最大の特徴は、相続の総合病院であるということです。健康診断の代わりに事前調査を行い、病院の先生の代わりに専門家が対処いたします。 「相続ってなにをするの?どこに問い合わせればよいの?」 「相続で将来もめたくないけど…」 という方は、ぜひお問い合わせください。 また、相続に関するセミナーも、静岡市と沼津市で毎月開催しています。直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。
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