令和4年度の路線価が7月1日国税庁より発表されました。
(国税庁:路線価 https://www.rosenka.nta.go.jp/)
令和4年度における、全国および静岡県の路線価の傾向について解説していきます。
全国平均は昨年より0.5%上昇
路線価は、令和4年1月1日から12月31日までの間に相続、遺贈、贈与により取得した財産の相続税及び贈与税の財産を評価する場合に使用されます。
路線価は、1m2当たりの価額で、時価の8割程度と言われています。
路線価:全国の傾向
令和4年度の路線価の平均変動率は、前年より+0.5%上昇し、2年ぶりに上昇しました。
ちなみに、昨年の全国平均変動率は-0.5%でした。
令和4年度の路線価は昨年より+0.5%上昇
下記は全国の平均変動率を、都道府県ごとに出したものになります。
■都道府県別路線価の平均変動率
ー | 令和4年度 | 令和3年度 | ー | 令和4年度 | 令和3年度 |
---|---|---|---|---|---|
北海道 | 4.0 | 1.0 | 青森 | -0.4 | -0.9 |
岩手 | -0.2 | -0.4 | 宮城 | 2.9 | 1.4 |
秋田 | -0.6 | -0.9 | 山形 | -0.1 | 0.0 |
福島 | 0.5 | -0.1 | 茨城 | -0.6 | -0.7 |
栃木 | -0.5 | -1.1 | 群馬 | -1.0 | -1.0 |
埼玉 | 0.4 | -0.6 | 千葉 | 0.8 | 0.2 |
東京 | 1.1 | -1.1 | 神奈川 | 0.6 | -0.4 |
新潟 | -0.7 | -0.9 | 富山 | -0.4 | -0.8 |
石川 | 0.3 | -1.3 | 福井 | -0.9 | -0.8 |
山梨 | -0.8 | -1.1 | 長野 | -0.4 | -0.5 |
岐阜 | -0.9 | -1.4 | 静岡 | -0.7 | -1.4 |
愛知 | 1.2 | -1.1 | 三重 | -0.9 | -1.2 |
滋賀 | −0.8 | -1.2 | 京都 | 0.2 | -0.6 |
大阪 | 0.1 | -0.9 | 兵庫 | -0.2 | -0.8 |
奈良 | -0.7 | -1.1 | 和歌山 | -1.3 | -1.2 |
鳥取 | -0.4 | -1.0 | 島根 | -0.4 | -1.0 |
岡山 | 0.3 | -0.4 | 広島 | 0.9 | -0.3 |
山口 | 0.1 | -0.1 | 徳島 | -0.9 | -1.3 |
香川 | -0.9 | -1.1 | 愛媛 | -1.1 | -1.4 |
高知 | -0.4 | -0.9 | 福岡 | 3.6 | 1.8 |
佐賀 | 1.1 | 0.4 | 長崎 | 0.5 | -0.8 |
熊本 | 0.6 | 0.1 | 大分 | 0.1 | -0.1 |
宮崎 | -0.4 | -0.6 | 鹿児島 | -0.6 | -1.1 |
沖縄 | 1.6 | 1.6 | |||
全国 | 0.5 | -0.5 |
都市部に関しては、昨年下落した東京・大阪・名古屋は2年ぶりに上昇し、札幌・仙台・広島・福岡も上昇でした。
特に札幌と福岡は大規模な開発がおこなわれている影響があったと考えられます。
福井・和歌山などわずかながら昨年より下落した県もありますが、全国的に上昇した都道府県が多いです。
新型ウィルスの影響は少しずつ薄まってきてはいるようですが、観光地や商業施設の路線価は下落傾向にあり、回復はまだ先といった状況です。
次に、全国の最高路線価(一番路線価の高いところ)は以下の通りになっています。
順位 | 所在地 | 令和4年 | 令和3年 | 変動率 |
---|---|---|---|---|
1位 | 東京都中央区銀座5丁目(銀座中央通り) | 42,240 | 42,720 | −1.1% |
2位 | 大阪府大阪市北区角田町(御堂筋) | 18,960 | 19,760 | −4.0% |
3位 | 神奈川県横浜市西区南幸1丁目(横浜駅西口) | 16,560 | 16,080 | +3.0% |
4位 | 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目(名駅通り) | 12,480 | 12,320 | 1.3% |
5位 | 福岡県福岡市中央区天神2丁目(渡辺通り) | 8,800 | 8,800 | 0% |
令和4年度路線価:静岡県の傾向
静岡県の路線価の平均変動率は、-0.7%で昨年の-1.4%より0.7%上昇しました。
静岡県内で最も高い土地とされたのは、43年連続で「静岡市葵区紺屋町の「紺屋町名店街呉服町通り」でした。
最高路線価ですが、昨年の116万円から1.7%下落して114万円となっています。
静岡県内の路線価2位は、浜松市中区砂山町の「浜松駅前通り」でした。こちらは去年より1%上昇し、97万円となりました。
観光地である熱海市田原本町の「平和通り」の路線価は27万円で、今年度最も上昇率が高く、去年より5.9%上昇しています。
順位 | 所在地 | 令和4年 | 変動率 |
---|---|---|---|
1位 | 「静岡市葵区紺屋町の「紺屋町名店街呉服町通り」 | 114 | −1.7% |
2位 | 浜松市中区砂山町の「浜松駅前通り」 | 97 | 1.0% |
静岡県の路線価はこちらから見ることができます。
国税庁:路線価(静岡県)
https://www.rosenka.nta.go.jp/main_r04/nagoya/sizuoka/pref_frm.htm
まとめ
コロナの影響が昨年よりは薄くなってきたとはいえ、インバウンドを見込んだ観光がまだ戻ってきていないため、コロナ前の状況まではまだ回復していないと言えます。
特に静岡県は、富士山や熱海、伊豆などの観光地が多いため、回復にはもう少し時間を要することになりそうです。
路線価が贈与税・相続税に与える影響は大きいので、傾向や来年度に向けた対策を考えていくことをおすすめします。
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