本日のテーマは生命保険です。
生命保険と聞くとどんなイメージでしょうか。
将来に備えて安心という良いイメージもあれば元本割れや倒産リスクなどの悪いイメージもあるかもしれません。
しかし、生命保険にはメリットがたくさんあります。
今回はその中でも相続手続きや相続税に絞ってメリットを解説していこうと思います。
生命保険と相続手続き・相続税のメリット
メリット1:相続税の節税が可能
相続税では生命保険の非課税枠というものがあり、法定相続人の数×500万円までは非課税で受け取ることが出来ます。
例えば将来相続人になる方が、妻・長男・次男の3人になるとすれば、合計1,500万円までの生命保険を受け取っても非課税で受け取ることが出来ます。
もしその1,500万円を保険ではなく預貯金で所有していた場合、1,500万円が相続税の対象財産となってしまい税金がかかってきます。
相続税は最低税率でも10%はかかりますので、最低150万円の税金の差となります。
預貯金から保険会社へ預け替えているだけで税金が大幅に変わりますので、保険加入が難しくなる年齢や健康状態が悪くなる前に加入されることをお勧めいたします。
メリット2:納税資金や葬儀費用などの資金調達が容易
よく相続が発生すると銀行がすぐに凍結されてお金を引き出すことが出来なくなる、というお話を聞きます。
実際にはすぐにというわけではありませんが、いずれは凍結されます。
そうなった時に困ってしまうのが、亡くなった後に発生する入院代の支払いや葬儀費用・準確定申告の納税・相続税申告の納税といった様々な出費です。
一時的に相続人の方が自身の財産から立て替えて支払うといった形が多いと思いますが、相続税で何百万円も立て替えるのは厳しい・・・という方もいると思います。
すぐに遺産分割協議書を作成し、誰がどこを・いくら引き継ぐかなど明確に出来れば、銀行での手続きを終えることが出来ます。
しかし、相続人が遠方にいてなかなか集まれないなどの理由で、遺産分割協議書の作成が遅れてしまうと、亡くなった方のお金を使うのは難しくなります。
特に準確定申告の納税は亡くなってから4か月以内、相続税申告の納税は亡くなってから10か月以内と期限もあります。その中で高額なお金を調達するのは容易ではありません。
そんな時に救世主となるのが生命保険です。
生命保険は受取人固有の財産として、遺産分割協議を行う必要もありません。
受取人の方が保険会社へ連絡を取り、必要書類を送付すれば保険金が支払われます。
遺産分割協議書の作成が難しそうとか、ご自身で立て替えるお金が厳しいといったことが懸念される方は、生命保険を検討されても良いかもしれません。
メリット3:争う続(争族)対策ができる
生命保険には契約時に契約者の方が受取人を指定できます。それはつまり、日ごろお世話になった長男へ渡すといったことが確約できるといったことです。
昨今では相続人同士でもめてしまう「争(う)続」が増えております。例えば同居している長男にずっとお世話になっていて感謝の気持ちも込めて長男には多くの財産を渡したい、といった場合、遺言を残しておくことでその意向は実現されますが、遺言を残すと次男がなぜ長男ばっかり・・・と喧嘩をしてもめてしまうのではないかという心配が残ります。
そのような時に、遺言の内容は「平等に半分ずつ」と記載し、生命保険では長男に上乗せをしておくなどといった使い方も可能です。
生命保険を上手に活用し、自身の意向に沿った相続が実現できるように検討してみるのも良いかもしれません。
まとめ
相続税対策で重要だと言われている、3つの柱があります。
- 争う続の対策
- 納税資金の対策
- 節税対策
3つの対策は生命保険を活用すればある程度は対策が可能となります。
もちろん生命保険だけでは補いきれない部分もあるため生前から早めに対策を検討していきましょう。
相続に関して詳しいことは、一度お問い合わせ下さい。ご相談は無料です!
税理士法人イワサキの相続税サービスメニューは、こちらからご確認いただけます。
初回の相談料は無料にて承っておりますので、いつでも遠慮なくお問い合わせください。
相続の準備をしている方へ
相続対策は、実際の相続の現場を多く経験した者しかわからないことがたくさんあります。
イワサキでは公平・中立な立場でお客様の視点に立って、相続税対策や土地の有効活用を分析・提案しております。
相続セミナー情報
税理士法人イワサキでは、毎月静岡市と沼津市で、相続に関するセミナーを開催しています。
直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。