税制改正

令和4年度税制改正大綱について【その1】住宅関連編

令和3年12月10日に税制改正大綱が公表されました。
税制改正大綱とは税制改正の下書きのようなものであり、ほぼこの通りに改正されることから毎年注目されています。

住宅に関連する主な税制改正要点は3つ

令和4年度税制改正大綱はこちら→https://www.jimin.jp/news/policy/202382.html

税制改正大綱は、税法ごと個人所得税課税・資産課税・法人課税などに分類されますが、今回から2回にわたりそれぞれ「住宅関連編」「企業関係編」として解説していきたいと思います。

今日はその1として、令和4年度税制改正大綱の「住宅関連」を中心に以下の3つの改正をみていきます。

  1. 住宅ローン控除の改正
  2. 認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について
  3. 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長等

1、住宅ローン控除は1%から0.7%に縮小

令和4年度の税制改正大綱の大きな焦点だったのが「住宅ローン控除」についてです。
連日ニュース等で報道されていたので、12月10日まで気になっていた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

令和4年度税制改正大綱では、住宅ローン控除は1%から0.7%に縮小になります。

また、この控除を受けられる「所得制限」が合計所得金額3,000万円以下から2,000万円以下になります。

令和3年度までは、認定住宅で借入限度額が5,000万円のときの住宅ローン控除は、借入金額の年末残高に1%の税額控除が行われ、それが10年間適用されるとのことでした。今回の税制改正大綱によると、同じように認定住宅で借入限度額が5,000万円の場合、住宅ローン控除率は0.7%で適用期間は13年になります。

令和3年までの控除率1%のときは最大600万円の控除額なのに対し、今回の税制改正では13年間適用されても最大控除額は455万円になり、縮小となっています。

さらにこの住宅ローン控除が4年間延長され、令和7年(2025年)末までの適用となります。控除期間は、新築住宅等については現行の10年から13年間と延長になります。

また、床面積要件は、令和5年12月31日までに建築確認を受けた新築住宅に限って、合計所得が1,000万円以下の場合は40m2まで緩和されています。

改正前と今回の税制改正大綱の違いを表にまとめると、以下の通りになります。

【改正前】

住宅ローン控除 入居年 控除率
令和3年
認定住宅等以外の居住用家屋の新築等 4,000万円(控除期間13年) 1.0%
認定住宅(認定長期優良住宅と認定低炭素住宅)の新築等 5,000万円(控除期間10年)

 

【改正後】令和4年度税制改正大綱

住宅ローン控除 入居年 控除率
令和4年 令和5年 令和6年 令和7年
認定住宅等以外の居住用家屋の新築等 3,000万円(控除期間13年) 2,000万円(控除期間10年)万円 0.7%
認定住宅(認定長期優良住宅と認定低炭素住宅)の新築等 5,000万円(控除期間13年) 4,500万円(控除期間13年)
ZEH水準省エネ住宅の新築等 4,500万円(控除期間13年) 3,500万円(控除期間13年)
省エネ水準適合住宅の新築等 4,000万円(控除期間13年) 3,000万円(控除期間13年)

2、認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について

税制改正大綱では、認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について、適用期限を2年延長するとされています。
これにより、適用期限が令和5年12月31日までとなります。

政府は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた対策として住宅の省エネ・省CO2化への取り組みを重要としています。
認定住宅の新築をして、令和4年および令和5年に居住の用に供した場合の対象住宅の控除限度額と控除率は以下の通りになります。

居住年 対象住宅 控除対象限度額 控除率
令和4年・令和5年 認定住宅
ZEH水準省エネ住宅
650万円 10%

先ほどの「住宅ローン控除」はローンを組んでいる人が対象でしたが、こちらの特別控除は住宅ローンを組んでいなくても利用できます。
注意点としては、住宅ローン控除との併用ができないことです。また選択後の変更もできません。

今回の改正大綱では、認定住宅の範囲が「認定長期優良住宅」と「認定低炭素住宅」に加えて「ZEH水準省エネ住宅」も対象となりました。

ちなみにZEH水準省エネ住宅とは、”ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス”のことで、「住まいのエネルギー収支をゼロにすることを目指した住宅」を指します。国土交通省などのHPによると、「高断熱・高気密で省エネし+効率的な設備でエネルギーを抑えー太陽光発電などでエネルギーを創る≠エネルギー収支ゼロ」とされています。

3、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長等

平成27年1月1日から令和3年12月31日まで、住宅用家屋を新築、取得、増改築等するときの取得費用にあてる場合、贈与税を非課税としていましたが、その非課税期間が2年間延長(令和5年12月31日まで)となります。

これは、父母や祖父母など直系尊属から住宅取得資金として贈与を受けた場合、限度額まで贈与税が非課税になる制度です。

非課税限度額は、住宅用家屋によって区分されています。まとめると以下の通りになります。

改正前 改正後
家屋 令和2年4月〜令和3年12月
新築等に係る契約締結時期は考慮しない
良質な住宅用家屋 1,500万円 1,000万円
上記以外の住宅用家屋 1,000万円 500万円

ちなみに良質な住宅用家屋とは、以下のいずれかを満たす住宅のことを指します。

  • 省エネルギー性の高い住宅
  • 耐震性の高い住宅
  • バリアフリー性の高い住宅

令和4年度税制改正大綱住宅関連編まとめ

今回の税制改正では、住宅ローン控除率が0.7%に縮小されました。ただ、これから住宅購入をお考えの方は、「減税になるから」と控除率や控除期間に惑わされることなく熟慮して購入されることをおすすめします。

令和4年度税制改正大綱その2「企業関係編」に続きます。
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