2020年税制改正に関連する記事はこちらから
第1回「国外中古建物の不動産所得にかかる損益通算の特例について」
第2回「居住用賃貸建物の取得等に係る消費税の仕入税額控除制度等の適正化」
第3回「配偶者居住権」
第4回「NISA制度の見直し・延長」
第5回「低未利用地の活用促進」
第6回「未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(夫)控除の見直し」
私的年金の種類
私的年金はいろんなのがありますが、どのような年金があるかをざっと書き出しました。(2018年10月23日 内閣府税制調査会資料より)
正規雇用労働者向け、中小企業の正規労働者向け、非正規雇用の方々、フリーランス、自営業者、専業主婦が使える年金があるということです。
投資や貯蓄促進という意味で、他の記事でNISA制度を説明しました。
自分で先を見据えて積み立てないと、いけない時代です。
退職金共済を活用されている企業もありますが、従業員さんに知識がないと、この会社は福利厚生がいいのか悪いのかわかりません。一人ひとりが年金に関する知識を蓄えるのが大事ですね。
個人事業主であれば、小規模企業共済というのも必要になってきます。
それから、企業年金と個人年金、公的年金、確定年金など手厚いですが、年金体制が破綻するところも出てきているので、だんだん年金が減る傾向にあります。
年金は、事業主が主に負担するもの、折半するもの、本人が拠出するもの、様々な種類があります。
私的年金等に関する公平な税制のあり方
私的年金等に関する公平な税制については、主に3つあります。
- 確定拠出年金制度の見直し
- 在職老齢年金についての改正
- 繰り下げ受給可能年齢の選択肢の拡充
確定拠出年金制度の見直し
まずは、1番目の確定拠出年金について、私的年金の確定拠出年金の加入要件が拡大することになりそうです。
加入年齢の引き上げ
企業型確定拠出年金(DC)には現在は65歳未満が加入できますが、これが70歳まで引き上げられることになりました。個人型確定拠出年金のiDeCoも、60歳未満から65歳まで引き上げられる予定となっています。
会社員のiDeCo加入要件の緩和
iDecoへの加入も緩和され、一部の会社員でも加入できるようになる予定です。
現在、企業型の確定拠出年金(DC)を導入している会社では、企業型確定拠出年金の拠出額を減らす規約の変更なしではiDeCoには加入できない仕組みになっています。
改正を行うことにより、規約の変更なしに、誰でもiDeCoに加入できるような制度となる予定です。企業年金がある会社は「事業主掛金+iDeCoの掛金」の合計額が企業型確定拠出年金(DC)の拠出上限額を超えないことが条件となります。
在職老齢年金についての改正
60歳から64歳の在職老齢年金の基準額は、28万円から47万円へ引き上げられます。
一方、65歳以上の在職老齢年金の基準額は、現在の47万円のまま据え置かれます。
繰り下げ受給可能年齢についての改正
公的年金の受給開始時期は、現在70歳ですが、受給開始時期が後ろ倒しになっていく傾向があります。
支給開始年齢を65歳としていますが、受給時期を前後5年ずらすことが可能です。繰り上げた場合は、毎年の年金額は減額、繰り下げた場合には増額される仕組みです。
まとめ
私的年金は、所属企業や加入条件によって、さまざまな種類があります。
自分がどの年金制度を利用すればいいか、どの時点で受け取るのが最適なのか、しっかり判断していきたいですね。
次回は、所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応です。
税理士法人イワサキの相続税サービスメニューは、こちらからご確認いただけます。
初回の相談料は無料にて承っておりますので、いつでも遠慮なくお問い合わせください。
相続の準備をしている方へ
相続対策は、実際の相続の現場を多く経験した者しかわからないことがたくさんあります。
イワサキでは公平・中立な立場でお客様の視点に立って、相続税対策や土地の有効活用を分析・提案しております。
相続セミナー情報
税理士法人イワサキでは、毎月静岡市と沼津市で、相続に関するセミナーを開催しています。
直接のご相談はちょっと…というようでしたら、まずはセミナーに参加して、情報収集してみませんか。