2020年税制改正に関連する記事はこちらから
第1回「国外中古建物の不動産所得にかかる損益通算の特例について」
第2回「居住用賃貸建物の取得等に係る消費税の仕入税額控除制度等の適正化」
第3回「配偶者居住権」
第4回「NISA制度の見直し・延長」
第5回「低未利用地の活用促進」
第6回「未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(夫)控除の見直し」
第7回「私的年金等に関する公平な税制のあり方」
第8回「所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応」
税務手続きのデジタル化の概要
税務手続きのデジタル化については、年々取組みが進んでいます。
スマートフォンの普及によって、税務手続きも電子化をはかり、効率よく納税を促すような取組みがどんどん出てきています。
個人の所得税電子化に向けた具体的な取組み
個人の所得税関係の電子化に向けて、下記のような内容を目指しています。
- スマホ申告の実現
- ID・PWのみ(またはマイナンバーカードのみ)で、e-Tax利用可能
- 医療費控除の申告における医療費通知データの活用
- 年末調整が基本的にオンラインで完結する仕組みの整備
- 被用者:PC/スマホ等での手続きの実現
- 雇用者:書面確認・保管の負担軽減
現状としては、納税者は書類を書面で申告しています。
これが、今年(2020年)から確定申告がスマホでできるようになります。
ただし、ID・パスワードは税務署に行って対面で発行してもらって、それを入力する必要があります。なので、まず税務署に行ってID・パスワードを発行してもらう手続きが必要になってきます。
そして、年末調整を会社員の方はやっていますよね。生命保険控除や損害保険控除などをいろいろ計算してやっていますが、それがすべてデジタルで完結するようになります。
これもそんなに遠くない未来、令和2年の10月からだそうです。
法人の電子化に向けた具体的な取組み
法人の電子申告はまだ道半ばで、なかなか前に進んでいないのが現状のようです。
・国税/地方税の法人設立関係手続きのオンライン・ワンストップ化
目標としているところは、申告データを電子提出できるよう環境整備を進めつつ、まずは大法人について、電子申告の義務化を図っていくとのことです。
2020年4月1日以後に開始する事業年度の申告から、大法人の電子申告を義務化していくとのことです。
法人設立のワンストップ化
これに関連して、法人設立のオンライン・ワンストップ化も進められます。
法人は法人の設立後、交渉人、法務局、税務署、労働基準監督署、年金事務所など様々なところに書類を出さなくてはいけないのですが、これを「法人設立オンライン・ワンストップ」として必要情報を共有し、法人共通認証基盤との連携をしていくようになります。
令和2年度中に実現していく予定です。
●令和元年度中:設立後の手続きについてワンストップサービスを実施
●令和2年度中:設立時の手続き(定款認証・設立登記)を含めたワンストップサービスを開始
個人/法人共通の取組み
・電子帳簿の普及促進(文書保存の負担軽減)
・納付のキャッシュレス化推進(現金納付の手続負担軽減)
個人も法人も、納付のキャッシュレス化を推進しています。
国税・地方税の納付のキャッシュレス化を推進し、現金納付に伴う手続の負担を軽減する方向で進んでいます。
まとめ
デジタルの力を借りて、効率化、簡素化がこれからもどんどん進んでいくことでしょう。
乗り遅れないようにしたいものですね。
次回は、国際的情報収集の拡大です。
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